どんな仕事もひととおりきちんとこなす「外さない社員」や、「あの人に任せておけば安心だ」と上司に言われる「ソツがない社員」は、必要な情報を集めてくるのがうまい。さらに彼らには状況を把握する能力もあり、分析も得意だ。 だから課題を目にしたときに、次のようになりがちだ。 「この事業の問題点は○○ですね。さらに××も弱いと思います。そして今、市場はこういう状況ですから、この販売プランでは計画どおりの売り上げも利益率も難しいでしょう……」 かように「アラ探しの達人」、もしくはぜんぶ他人事の「評論家」になってしまうのだ。 彼らの指摘する問題点や弱点はたいてい当たっているし、情報の読みも的確だ。提案されたプランに対する分析も優れていることが多い。 しかし、ビジネスは間違い探しのテストではない。 ビジネスの世界ではそもそも、考えるのは行動するためだ。行動につながらない「賢さ」はビジネスにおいては武器にはな