LGBTなど性的少数者をめぐる「理解増進」法案について、自民党が今国会への提出を見送った。文筆家の古谷経衡さんは「暗澹たる思いだ。法案に反対した保守系議員の主張には、大きく分けて3つの偏見が含まれている」という――。 中近世の日本社会では衆道が市民権を得ていた LGBTなど性的少数者をめぐる「理解増進」法案について、自民党は今国会への提出を見送った。その背景には、自民党の保守系議員の抵抗があったとみられている。世界中がLGBT権利擁護の潮流の中で着々と法整備を整える中、日本だけがまだその第一歩すら踏み込めていない目下の情勢は極めて暗澹たる思いだ。 今次法案に反対した保守系議員の主張は微に入り細に入り屁理屈や偏見が含まれているが、大きく分ければ次の3点に集約できる。 1)LGBT権利擁護は日本の伝統と相いれない。 2)今次LGBT理解増進法案が成立すると活動家に利用される。 3)同法案の成立
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