『強い種が生き残るのではない。環境に適応し、変化できた者だけが生き残る!』―こういう言葉を見聞きしたことはありませんか?ITコンサルタントやテック系イベントの登壇者、就活面談の企業担当者たちがよく使いたがりますよね。『競争原理とは自然の法則であり、弱者が淘汰されることは自然の摂理である』といった、マッチョな言説にもつながります。自然科学者であり生物学者のC.ダーウィンが唱えた「進化論」で語られたことだ、とされますが、実はこれはウソ。ダーウィンは、そんなこと言ってません。 今回は、よく見聞きする名言や格言の原典を辿ることが、フェイクニュースに対するファクトチェックにも通じているという話と、この例に挙げた「変化への対応」についてアジャイル視点で深掘りしてみましょう。 『適者生存なんて言ってないけど』by C.ダーウィン(談) チャールズ・ダーウィン(1809-1882)は、イギリスの自然科学者