私は退屈している。それだけのことだ。 ときどき涙が頬を流れるほど、強いあくびが出る。 それは非常に深い倦怠感であり、実存の深い心であり、私を作る素材そのものである。 ええと、田中明彦先生の講演に行ってきました。あくまで東大の校友会ですので、ぼくは完全なる部外者です。せっかくの機会だからと誘われたので、お邪魔して参りました。東大生の中にぼくのような変態がいるのは明らかに場違いですし、会場に入った途端受付のおばさんに話しかけられますし、極度の緊張に口から心臓が飛び出そうでした。 とりあえず、講演は大変素晴らしいものでした。何が素晴らしいって、やはり田中先生らしく枠組みがしっかりしているところ、そしてとにかく分かりやすいところです。田中先生は、「東大校友会の目的はあくまで東大の卒業生や関係者の交流を図ること、私の講演が目的ではありません」「私の講演はあくまで後の食事会と飲み会を盛り上げるた