長い時間が経過しました。いまだ現実感がなく、自分がどこに向かっているのか見えない毎日。 命を救う場所だと思っていた救急病棟は私にとっては死に直面する場所でしかなかった。数日ごとに激しく鳴り響く警告音の後、心拍モニタは音を刻むのを止め、その後、残された家族から地の底を震わすような深い慟哭。あぁ今日で3人目かと、日常の中で繰り返される悲劇は徐々に自分を麻痺させる。目の前には医者から見放され検査もしてくれなくなった父の顔。1度めの絶望を乗り越え、2度目の危機が過ぎ去った後、一瞬の希望を見せた翌日に永遠の眠りについた。 残された母は見る影もなく、そして新しい悲劇を生む。追い打ちをかけるように罪人は容赦なく残されたものを奪い去り、絶望には更にその先があることを見せつける。 ずっとネットも使えない田舎の実家に戻っていました。容態が悪化して意識昏睡に陥ってからは、いつ急変するかもしれない重篤状態が長期化