もしもブラック企業に入社してしまったならば、すぐにでも退社すればいい……。 誰しもそう思うが、現実にはなかなかそうもいかない。生活の糧を稼ぐため、多少の待遇面の悪さやギスギスした人間関係には目をつぶり、我慢に我慢を重ねるーーこれが社会の厳しさだと自らに言い聞かせ、無理を重ねる。 そんなブラック企業にハマってしまった社員は、どうすればブラック企業での生活を乗り切れるのか? その対処法についてじっくり考えてみたい。 「社員は駒にすぎない」(ブラック企業社長) 「うちは会社を発展させようとか、そんな大仰なことは考えていない。自分の食い扶持さえ確保できれば、それでいいから。そのお手伝いとして、従業員を雇っているだけ。大体、正社員とカッコつけたところで、会社が倒産したらアウトでしょ」 従業員数5人程度のIT企業社長・A氏(40代後半)はこう話す。この企業における雇用条件は、実質、 「退職金なし。ボー