■はじめに 相変わらずGoogle (グーグル)の YouTube(ユーチューブ)買収はあちこちでセンセーショナルに取り上げられている。 もう10年以上前になると思うが、一時「複雑系」の話題がいろいろなところで取りあげられたことがあった。そのなかでも「バタフライ効果」という説があり、最も有名な例え話として「北京で蝶が羽ばたくと、ニューヨークで嵐が起こる」というのがあった。 たしかにこれからの我々の生活を考えると、今回の買収は「北京の蝶」のような地味な発端どころか、「ニューヨークの嵐」をも凌ぐ、「カリフォルニアの巨大地震 + ツウィスター(映画にもなった巨大竜巻)」級のド派手な出来事なので、感じたままを記しておきたい。 ■訴訟リスクへの恐怖心より、抗えなかった「挑戦するDNA」 GoogleのYouTube買収は、後年メディアと知識社会を大きく変えた歴史的な出来事として語り継がれてい