コレステロール値が高く「高脂血症」と診断された人は、高脂血症ではない人に比べ、脳卒中で入院した際の死亡率が約半分と低かったとの分析結果を大櫛陽一・東海大医学部教授(医療統計学)らがまとめ、28日発表した。日本脳卒中学会の機関誌に論文が掲載された。 社団法人「日本脳卒中協会」のデータを利用。98年から07年までに脳卒中で入院した患者約4万8000人について、高脂血症の有無と入院中の死亡率を分析した。 脳卒中の一種の脳梗塞(こうそく)では、高脂血症のない約9900人の約5.5%が死亡した一方、入院時に高脂血症と診断されていた約2300人の死亡率は約2.4%だった。脳内出血では高脂血症のない約2800人の死亡率13.4%に対し、高脂血症の約440人は6.3%。クモ膜下出血では高脂血症のない約1300人の死亡率は約17.3%で、高脂血症の約110人は6.3%と約3分の1だった。 日本動脈硬化学会の