民主党が大敗したことで、政局は行き詰まってしまった。ねじれができたまま衆議院で再可決もできないので、「パーシャル連合」による不安定な政策運営が続く可能性がある。しかし民主党とみんなの党が組んでも、参議院で過半数にならないので、民主・自民の大連立が選択肢の一つになるだろう。自民党の谷垣総裁は「可能性はゼロ」と否定しているが、これはそれほど奇抜な組み合わせではない。両方ともバラマキ志向の「大きな政府」派という点では大した違いがないからだ。 しかし衆議院では、民主党と自民党が連立すると422議席と、全議席の87%を占める。この巨大与党が一致して行動することはむずかしいので、おのずから二つにわかれるだろう。この場合の対立軸は、世代になるのが自然だ。以前の記事でも紹介したように、日本の税と年金の負担と受給の差は、50代がほぼプラスマイナスゼロで、60代以上は大幅な受給超過、それ以下は負担超過である。