こけし好きの友人から、「張りぼてのこけしに入って温泉街を練り歩くパレードに出ようや」と大阪弁で誘われた。なんでも宮城県の鳴子温泉でおこなわれる全国こけし祭りのイベントで、こけしに入る人を募集しているらしい。なんだろう、張りぼてのこけしって。 正直こけしに対する思い入れはまったくなく、こけしに入ってパレードしたら楽しそうだな~くらいの軽い気持ちで参加してみたのだが、うっかりこけしが好きになるほどの濃い体験となった。きっと来年も参加する。
災害時に懐中電灯を使おうとしたら単1電池がない――。そんな時に役立つこけしを、山形県尾花沢市の「伊豆こけし工房」が開発した。単3を入れると単1や単2として使える「電池変換こけし」だ。飾りと実用の「一石二鳥」をPRする。 同工房は1983年度のNHK連続テレビ小説「おしん」で、主人公のおしんに「母親代わりに」と贈られたこけしを作った工房だ。 3代目の伊豆徹代表(63)は東日本大震災後、「防災に役立つこけしを」と考え始めた。友人から電池変換器の話を聞き、震災の時にラジオや懐中電灯用に使われる単1電池が売り切れていたのを思い出し、開発を決めたという。単1と単2の大きさのこけしの中に穴を開け、単3を差し込めば、それぞれ単1、単2として使える仕組みで、6月に売り出した。 「ただの変換器だと、しまったまま行方が分からなくなる。平時も見えるところに飾っておけるので、緊急時にすぐ使える」と伊豆さん。手軽な
東北地方で江戸時代から作り続けられきた「こけし」。球形の頭に円柱の胴。それだけのシンプルな人形だが、どこか郷愁を呼び起こす。そんなこけしが今、人気を集め、戦前と高度経済成長期に続く「第3次ブーム」を巻き起こしている。「こけ女」と呼ばれる女性ファンも多い。それぞれの流行の背景を探ると、古き良き日本を見直すささやかな母国へのプライドが読み取れる。(玉崎栄次) 古くて新しい“ゆるキャラ”?宮城県が考案した、あるキャラクターが「キモかわいい(気持ち悪いけどかわいい)」と評判を呼んでいる。その名も「こけし飛行機」-。 こけしは東北地方発祥の工芸品で、宮城県も特産として売り出している。今回は、仙台空港の利用者増を狙った観光キャンペーンのポスターに描かれたもので、宮城の特産品でもあるこけしの胴体に主翼や尾翼を付け飛行機にした新たなゆるキャラだ。 そのシュールさが鮮烈な印象を残す。反響は大きく、県は、こけ
東北の土産物として戦後大流行したこけし。高度成長とともに人気は下火になったが、ここにきて若い女性たちの間でブーム再燃の兆しがある。 東北のこけしには11系統あり、大正生まれといわれる津軽こけしは比較的新しい。1970年代までは何十本もまとめ買いする人がいて職人も忙しかったが、ブームが過ぎ廃業する職人が相次ぎ、青森県で現役職人はわずか十数人という。 その衰退ムードに数年前から変化が。4千本のこけしを展示する「津軽こけし館」(同県黒石市)は来場者が毎年3割程度のペースで増加。展示会を開けば関東や関西から女性が詰め掛ける。 昨年には業界初の専門誌「こけし時代」が創刊。当初千部でスタートしたが、好評のため3千部に増やしたという。装飾過多のファッションに疲れた女性たちが素朴なかわいらしさに回帰し始めたことがあるようだ。
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