まったくの遠慮無しに、いつも通りのドロップキックを連発していったオカダ。そして、それを受け続けた37歳年上の天龍。 「最後の相手にオカダを指名したっていうのは、とても源ちゃんらしいなと思いましたね。本当なら自分と価値観の違う相手と、最後の最後に闘おうなんて思わないもんなんですよ、レスラーって。それは昭和のしぶとさじゃなくて、あくまで天龍源一郎という男の感性、しぶとさなんですよ」 「俺の感覚では絶対にそういう選択はしない」。昭和のプロレスを共に築いた盟友・長州力は、天龍が引退試合の相手にオカダ・カズチカを選んだことについて、そう言い切った。 「俺にとっては信じられないことです。それは自分の譲れない価値観を、最後の最後で自分自身の手によって壊したってことですから。それは本当にとんでもないことだと思いますよ、俺は」 だが、かつてその長州力の顔面を試合中に蹴っ飛ばし、重傷を負わせたことで新日本プロ