21年前に熊本県天草市で見つかった化石が、およそ1億年前の国内最大級の大型草食恐竜のろっ骨だったことが分かり、調査にあたった福井県立恐竜博物館は、日本の恐竜の全体像を明らかにするうえで貴重な資料だとしています。 天草市立御所浦白亜紀資料館と福井県立恐竜博物館が共同で調べた結果、骨のゆるい曲がり具合などから、「竜脚類」と呼ばれる大型草食恐竜のろっ骨の化石と確認されました。 この恐竜は全長がおよそ15メートルと推定され、これまで国内で見つかった大型草食恐竜の中では最大級の大きさだということです。 白亜紀はおよそ1億4500万年前から6600万年前の時代で、九州ではこれまで白亜紀の初めと終わりの地層でしか竜脚類の化石が見つかっていませんでした。 今回の発見で、九州には白亜紀を通じて竜脚類が生きていたことがわかったということで、恐竜博物館では恐竜の全体像の解明につながる貴重な資料だとしています。