徳島県立博物館は9日、同県勝浦町にある白亜紀前期(約1億3千万年前)の地層から、「竜脚類」と呼ばれる大型草食恐竜の歯の化石が見つかったと発表した。竜脚類の化石としては国内最古級で、発見者は同県阿南市に住む会社員の田上(たがみ)浩久さん(48)と長男の竜熙(りゅうき)さん(14)=阿南市立阿南第一中2年。恐竜の化石は関東から九州に続く中央構造線の北側に集中しており、勝浦町がある南側での発見は分布を知る上で重要という。 2人は約4年前から趣味で化石を採掘。7月3日、竜熙さんが山中で手に取った直径約20センチの石を浩久さんがハンマーで割ると、黒く光る化石が出てきた。浩久さんが博物館に持参し、鑑定した結果、「竜脚類ティタノサウルス形類」の歯の化石と分かった。 化石は長さ2・3センチ、幅0・9センチ。2007年に福井県勝山市で発見された同形類の歯の化石と大きさがほぼ同じで、実物は全長10メートル前後