300万年前から、海底の隆起などで日本列島が形作られた地殻の変動は、フィリピン海プレートが大きく関わったとする新たな説を、産業技術総合研究所(茨城県つくば市)が29日、発表した。内陸型地震の仕組み解明などにつながるという。 これまで本州は、日本列島の東側にある太平洋プレートが、年に約10センチずつ西に移動して、日本海溝で陸側のプレートの下に沈み込む際の力に押され、東西に圧縮されて形成されたと考えられていた。 産総研の高橋雅紀研究主幹(地質学)は、太平洋プレートと、日本列島の南側にあり、年3~4センチ北西に動くフィリピン海プレートの移動量のずれに着目。模型を使ってプレートの動きを調べた結果、二つのプレートのずれを埋めるため、日本海溝が年1~2センチずつ陸側に動いていると見られることがわかった。 この影響で、東西の固い地殻によって関東甲信越―東北周辺が圧縮され、山が形成されたり、内陸型地震につ