菩薩は必ず出家して「成仏」する ついに公開された映画『仏陀再誕』ですが、「釈迦牟尼仏陀が再誕する」という主張があまりにも無理筋であることに気づいたらしい某教団は、最近、しきりに「再誕の仏陀は未来仏、つまり弥勒仏陀の下生である」ということをほのめかしています。 教団関係者が執筆していると思われる wikipedia 記事には唐突に、 過去七仏、仏陀再誕の言い伝えがある、インドのアジャンター村の石窟寺院の第17窟に、未来仏を含めた「八仏」が描かれている。 として、写真が貼り付けられています。写真の右端に王族の装束を着た未来仏が描かれていることを取り上げて、インドの仏教遺跡は「スーツを着た仏陀の出現を予言していた」と強調したいようです。でもこれは、仏教美術のイコノロジーへの無知から来た誤解に過ぎません。 未来仏として受記されているという弥勒(マイトレーヤ、メッティヤ)は、仏典によれば現在トゥシタ