思想信条から趣味、嗜好など、人は変わる。人との関係性もまた、変わりゆく。とはいえ、親しい人が突如、予想だにしなかった“変革”を遂げたとき、その変化を受け入れられるのか? 嫌いになれたら楽だが、嫌いになるのも難しいのである ◆ボクが“書道”に目覚めた理由 ゴルフ、クラブDJ、サーフィンなど、“趣味にカネをかけまくるダメ夫”キャラでの露出が多かった芸人おさる。しかし、最近では、もっぱら「書家・宇都鬼」としての活動に注力している。 何がおさるを変えたのか? 「40歳を前に、『人生も折り返しやな』って思ったんです。夏目漱石が教師を辞めて、作家として生きていこうって決めたのも40歳。ボクも本当にやるべきことを見つけなきゃあかんって」 そんなとき、芸人としての付加価値をと考えたマネジャーが、書道雑誌『墨』での連載仕事を取り付ける。実はおさるの母親は書道家で、4歳から中学入学まで、欠かさぬ日課が書写。小