小学校の教科書にも掲載されている絵本『スイミー』で知られるレオ・レオニ(1910~1999)は、オランダで生まれ、イタリアでグラフィック・デザイナーとして活躍後、戦争のため1939年にアメリカへ移住、そこで初めて絵本の世界に足を踏み入れました。あおときいろの紙きれの友情を描いた『あおくんときいろちゃん』でデビューしたレオニは、ねずみの『フレデリック』や尺取り虫の『ひとあしひとあし』など、小さな主人公が自分らしく生きることをテーマにした温かいストーリーの絵本を数多く制作しました。水彩、油彩、コラージュなどさまざまな技法を使って、美しい想像の世界を作り出し、読む人を軽々と空想の旅へ引き込んでしまうレオニは、「色の魔術師」と称されています。 本展では、絵本原画約100点、さらに油彩、彫刻、資料など約30点により、レオニの作品世界を紹介します。