モータースポーツの最高峰として人気のあるフォーミュラ・ワン(以下F1)。今年から、小林可夢偉が再び参戦することが話題となっている。 F1レーサーに選ばれる人間は、毎年数十人しかいない。確率でいえば、一国の首脳になるよりも難しいのだ。 そんなエリート中のエリートたちが最速を競う戦いは、数々のドラマを生み出してきた。今回紹介する『ラッシュ/プライドと友情』は、F1史に残る1976年のチャンピオン争いを繰り広げた、 二人の男の実話を基にした物語だ。 ストーリー ニキ・ラウダ(ダニエル・ブリュール)は、研究に余念がなく、「走るコンピューター」と言われるほどコースやマシンに精通していた。私生活も真面目で、レースのためにたばこも吸わない。 対するジェームス・ハント(クリス・ヘムズワース)は、荒削りな走行で「壊し屋」と呼ばれることも。性格も情熱型で、いつも側に女性がいるプレイボーイだ。 1976年、ラウ