チームの仕事に協調性は欠かせないが、相手の意見に賛同し合うだけでは一緒に働く意味はない。そうではなく、チーム内で一定の緊張感が保たれ、適度な対立が生まれることによって、いっそうの創造性が発揮されると筆者は言う。本記事では、それを実現するための具体的な方法が示される。 米国のチューインガム会社の創業者であり、大物実業家のウィリアム・リグレー・ジュニアはかつて、ビジネスは意見を異にする人々によって構築されると指摘し、「2人の意見が常に一致する場合、2人のうち1人は不要であるということだ」と述べた。実際、ビジネスばかりでなく、政治、スポーツ、そして芸術の分野において、アイデアの連携で成功を収めた例と同じくらい、創造的な緊張や不一致が原動力となって成功したパートナーシップの例がある。 マイルス・デイヴィスとジョン・コルトレーンはジャズに革命を起こしたが、2人の関係は一触即発で、コルトレーンは2回も