電車が混んでいる。 完全にコロナが収束したわけではないが、2020年3月以前と同じか、それ以上の賑わいが戻ってきているような気がする。そしてこの連載はコロナ禍と同じタイミングでスタートしているので、これまでは個人書店や街の本屋さんなどにお邪魔することが多かった。でもすっかり人も戻ってきているようだし、ビルに入っている本屋さんは今、どんな感じだろうか。ふとそんなことを思い、東京・西新宿の新宿パークタワーに店を構える新栄堂書店を訪ねた。 新宿パークタワーの地下1階、レストランやショップが並ぶ一角にある。 ビルの昼間人口はコロナ前の約半分に 新栄堂書店は終戦直後の1946年、神田までリヤカーを引いて仕入れた本を池袋駅前で売ったのが発祥で、約75年もの歴史を持つ。グリーン大通りに面した本店は2006年に閉店したが、「西の芳林堂、東の新栄堂」 と言われるほど、池袋の顔的書店として親しまれてきた。池袋
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