培養肉と食料安全保障~台頭する細胞農業がもたらす経済安全保障上の可能性 細胞を培養して食品を生産する技術が急速に進展。世界の潮流に遅れないために日本は… 井形彬 吉富愛望アビガイル 日本で「経済安全保障」に関する報道が増えている。海外でも、日本の経済安保政策動向に対する関心は高い。ただ、そこで焦点が当てられているのは、半導体やIT製品を巡るサプライチェーン、あるいは国内防衛産業基盤の維持やコロナ禍を受けた医薬品の開発・供給体制の話となっている。 ここで見落とされている重要な分野が、人々の生活に直結する経済安全保障上の課題である「食料安全保障」だ。 もちろん、食料安全保障を巡る問題は従来から指摘されてきた。しかし、食料安保を語る上で前提とされていた諸条件をひっくり返すような、まさに「ブレークスルー技術」として現在急速に台頭しつつある「細胞農業」については、まだ広く知られていない。 本稿では、
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