副題は「デジタル経済・プラットフォーム・不完全競争」、GoogleやAppleやAmazonなどの巨大企業が君臨するデジタル経済において、その状況とあるべき競争政策を経済学の観点から分析した本になります。 基本的にGoogleのような独占企業が出現すれば市場は歪んでしまうわけですが、例えば、Facebookが強すぎるからと言ってFacebookを分割すればそれがユーザーにとって良いことかというと疑問があります。Facebookは巨大だからこそいろいろな人とつながれって便利だという面もあるからです。 本書はこうした問題に対して、「不完全競争市場こそがスタンダードなのだ」という切り口から迫っていきます。 このように書くと難しそうに思えるかもしれませんが、全体的に読み物のような形に仕上がっており、また、高校の教科書の記述などを拾いながら書かれていて、経済学にそれほど詳しくない人でも読めるものにな