陶器と磁器を総称して、「陶磁器」「焼き物」「瀬戸物」「唐津物」などと呼ばれるが、陶器と磁器では製造方法に違いがあるため性質も異なり、比較的簡単に見分けることもできる。 陶器は、主な原料に陶土(粘土)を使い、1100~1300度で焼いたもので、「土物」とも呼ばれる。 十分に焼きが締まらないため、磁器に比べて柔らかく吸水性があるが、普通は、光沢のある釉(うわぐすり)を施すため、水を通すことはない。 また、陶器は熱しにくく冷めにくい(熱伝導率が低い)という特徴がある。 日本の有名な陶器には、美濃焼、瀬戸焼、唐津焼、益子焼、信楽焼、萩焼、萬古焼、備前焼などがある。 磁器は、主な原料に陶石を粉砕した石粉を使い、1300度程度で焼いたもので、「石物」とも呼ばれる。 焼きが締まってガラス化しているため、吸水性はほとんどなく、陶器に比べて硬い。 また、磁器は熱しやすく冷めやすい(熱伝導率が高い)という特徴