私は社会学の考え方をきちんと正当な手続きをもって学んだことはなく、社会学の古典をじっくり読んだこともほとんどない。社会学全般に関して門外漢といっても差し支えない人間だと思う。しかるに今回取り上げるのは社会学のちゃんとした本である。 自殺の歴史社会学: 「意志」のゆくえ 作者: 貞包英之,元森絵里子,野上元 出版社/メーカー: 青弓社 発売日: 2016/11/17 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (3件) を見る 前回の記事を書き、私が自殺について考えるとあまりに内面的で個人的なものになってしまいすぎるのも確かだと感じた。少しそういった視点から離れて自分の歩く予定の場所の測量を行いたく思った。今回読む本はそのためにとても有用である。 社会学の一学説に対し、自説をもって批判できるほどの素養は私にはないので、書かれていることの中から自分が今まで注意することがなかった点を確認し、それを