僕には傘が要る。雨が降るかもしれないからだ。特にくもり空の日には忘れずに持つようにしている。雨が降らないにこしたことはないが、降れば傘をさす。 そして僕は傘を忘れる。雨はあがってしまうからだ。大切な傘でも忘れてしまう。 僕は思った。傘を忘れるくらいなら、いっそずっと雨なら良いんじゃないかって。「不謹慎」かもしれないけれど。 「失敗は誰にでもあるけど、失敗し続けることができるのはある種の才能だよ。」 彼女は正確だがゆがんでいる。 「……疲れた。これで今週も半分が終わりか」 「違うよ。半分じゃないよ。水曜日が終わったんだから、もう半分は過ぎているよ」 彼女は正確だがゆがんでいる。性格がゆがんでいる。 2010年は失敗の年でした。その理由はいくつかあります。 ひとつが継続力のなさです。一年間継続できたものが何一つありません。「生きていた」などの屁理屈ならあるかもしれませんが、まともな答えが浮かび