【モスクワ=遠藤良介】東京電力が福島第1原子力発電所から低レベルの汚染水約1万1500トンを海に放出した問題で、旧ソ連チェルノブイリ原発事故(1986年)で現場処理の責任者を務めたオストレツォフ氏や環境専門家ら3人が11日、モスクワ市内で記者会見し、日本の措置を「国際犯罪だ」と強く批判した。 出席者らは、汚染水の放出がロンドン条約(廃棄物などの投棄による海洋汚染の防止条約)に抵触すると主張。「日本は汚染水に含まれる物質を明らかにせず、その影響に関する科学的予測もなく放出した」「汚染水は石油ターミナルなどに貯蔵して処理することもできるはずだ」などと述べた。 ロシアは日本の支援で建造された放射能汚染水の海上処理施設「すずらん」を福島に送る考えも示しており、出席者からは「日本は迅速に(受け入れの)決定をするべきだ」との声も上がった。 オストレツォフ氏は産経新聞の取材に「まずは放射能汚染を局地化す