法律不在の盗品天国と国際的批判に晒されてきたスイスだが、「文化財の移転」に関する新法で国際標準に足並みを揃えることになる。また、国連教育科学文化機関(以下ユネスコ)のユネスコ条約も来年、批准する。 これまでのように、スイスの倉庫に美術品を時効期間の5年間眠らせ、洗浄することはできなくなり、輸出、輸入、通貨の規制と盗品返還に関する新法ができる。 美術商に厳しい新法 今月20日、国会で採択された文化財に関する新法では盗品と知らず「善意取得」をした場合の返還請求権が現行の5年から30年になり、他の欧州諸国などと同様の国際標準となった。この法律ではスイスの文化財の輸出保護とともに、外国からの輸入品の盗品チェックは二国間交渉で行われる方針が決まった。また、自由港と呼ばれる倉庫への一時通過(トランジット)については新たに申告義務が課される。なお、美術・骨董商が疑わしいと思った美術品についての「通告の義
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