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本連載では、3回にわたってチューニングの要であるオプティマイザについて説明してきた。オプティマイザは論理的な表現であるクエリを物理的にどう処理するかということを決めるRDBMSの心臓部であると言える。しかしながら、人体が心臓だけで機能しないのと同じように、RDBMSもオプティマイザだけで成り立つわけではない。実際に手足となりデータを操作するのはストレージエンジンだ。今回は、MySQLの代表的な(実質的にはデファクトスタンダードの)ストレージエンジンであるInnoDBの基本的なチューニングについて解説しようと思う。クエリのチューニングとは全くストラテジーが異なるので、これまで連載を読んで頂いている方は、ここで頭を切り替えて欲しい。 InnoDBを使おう! もし本稿を読まれている方で、特に明確な意味もなくまだMyISAMストレージエンジンを使ってらっしゃるという方には、全力でInnoDBをオス
チューニングの基礎 それでは、具体的にInnoDBでどこをチューニングするべきかを見ていこう。 バッファプール 最も基本となるのがバッファサイズの調整だ。ワーキングセットが全てバッファに収まらない限り、バッファプールは大きければ大きいほど良い。その分ディスクアクセスが減るからだ。バッファサイズが小さいと、キャッシュミス時にディスクからReadするのに時間がかかり、I/Oがボトルネックになってしまう。予算のある限りメモリを目いっぱい搭載し、バッファプールに割り当てよう。InnoDBのバッファプールは、innodb_buffer_pool_sizeオプションで設定する。利用可能なメモリは、他の処理に必要な分を除いたすべてをInnoDBのバッファプールに割り当てよう。 innodb_buffer_pool=32G ここで一つ注意がある。innodb_buffer_pool_sizeはバッファプー
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