現実的な見積もりのプロセスと手法を体系的に解説。 IT業界で仕事をしている方なら、一度や二度は見積もりに失敗したことがあるのではないでしょうか。 見積もりが難しいのは、その時点で何をどう作るのかが明確ではなく、見積もりに関するノウハウが蓄積されていないからです。本書は、このように見積もりの難しさをおさえつつ、「見積もりは受注のための提案活動の一環ではなく設計作業である」、「曖昧さをなくすことを主眼にせよ」、「人間が作業をする以上、勘や経験も駆使せよ」と3つのアプローチで展開します。 著者は、1990年代から「システム開発取引の共通フレーム」やJFPUG(日本ファンクションポイントユーザ協会)などで活躍し、日立製作所でPMOを務める初田賢司 氏です。本書によれば「日立製作所では、経験上、プロジェクトの成否は見積もりで5〜8割が決まると言われている」そうです。たしかに、その結果で顧客の予算が決