最近、地方において「起業家」頼みの事業が拡大しています。はっきり言って安易であり、しかも行き過ぎの感があります。 税金で「起業家」を誘致、「数値目標」を立てる自治体も 一部の自治体では、地方創生政策のなかで、地元に「起業家を何人誘致・輩出する」、といったような数値目標を立ててしまうところまで出ています。その目標達成の手段として、「地方に転居すると一定期間、税金で給料を出す」ことを売りにした「起業家」誘致事業まで、各地で始まっています。 「地方を活性化したい」と思った場合、新事業を興し、その地域に「新たな稼ぎ」を作り、雇用を作り出し、地元の社会サービスに必要な納税をしてくれる起業家は本当に大切です。しかし、今、地方自治体などが取り組んでいる「起業家誘致」はどうやら、それとは様子が違います。 以前、本連載では、「現代版奴隷制度」とも言われる外国人研修生制度について、問題点を指摘しました(「ブラ