裁判員制度の第1号公判が行われ、6人の裁判員が臨んだ。裁判長と3人の裁判官を中央にはさんで、左右に3人ずつ並んだ=3日午後、東京地裁(イラスト・今泉有美子) 《証人として出廷した近所の女性に対する弁護側の質問が終了した。検察側は再度立ち上がる。弁護側が引き出した調書に反する女性の証言について、もう一度問いただしたいようだ》 検察官「1点だけ。あなたは『ケンカのような声を聞いた』といいますが、そのときテレビはついてましたか」 近所の女性「ついてません」 検察官「出かける直前は?」 近所の女性「ついていませんでした」 検察官「いま『ぶっ殺す』という声を聞いた後、女の人が何か言っていたかについて『今の記憶では女性の声を聞いていなかった』と証言していましたが、聞いた記憶はありませんか」 近所の女性「ありません」 検察官「以上です」 《検察側の質問が終了すると、秋葉康弘裁判長が声を上げた》 裁判長「