いやいや貴女の場合、日々"trick AND treat"状態ですから^^; イースターに沸く初春のウィーンを訪ねた折、彼の国が想像に違わぬ音楽の都であったことに甚(いた)く心動かされた。街頭や地下鉄の構内、至る所で老いも若きも人々は楽器演奏やコーラスを愉しみ、そこで紡ぎ出された思い思いのメロディーは石畳に響く靴音と呼応し、旅人の目と耳を存分に愉しませてくれた。愛器を持参しての旅だったため飛入り参加も体験、思いがけず楽しい道中となった。それまでも異国を訪ねたことはあったが、旅の前後でそのイメージを変えなかった国は珍しい。テレビモニターにウィーンの街並を見る度、私の胸は今も、あの街を包むヨハン・シュトラウスの旋律に甘やかに満たされる。 翻り日本をイメージする「音」に何があるかと考える。和太鼓や鉦、和琴等の雅楽器の調べだろうか。それとも、鶯や秋虫の鳴き声、或いは小川のせせらぎか。日本暮しの長い