大抵のCRISPR座位には、cas遺伝子群、先行配列、リピート・スペーサー列の3要素が存在している。しかしその順序はここに示したとおりとは限らない[40][41]。また、CRISPR-Casシステムを構成するCasタンパク質群の種類や、作用機序の違いに応じてI型、II型、III型に大きく分類され、各CRISPR-Casシステムはそれぞれいくつかのサブタイプに分類される[42]。 リピートとスペーサー[編集] CRISPRリピートの要素は24から48塩基対で[43]通常は回文配列を含み、stem-loopヘアピン構造を形成する[44]。このリピート要素の間に似たような長さのスペーサーが介在している[43]。スペーサーの配列はプラスミドやファージの持つ配列と同一であったり[8][9][10]、あるいは自身のゲノム中の配列と同一(self-targeting spacers)であったりする[45
Horizon社Dharmacon製品 OriGene Technologies TransOMIC Technologies Horizon社Dharmacon製品(メーカー略称:DHA)のRNAiコレクション,cDNAコレクション,Yeastコレクションなど,遺伝子機能研究に有用な遺伝子リソースを検索することができます。 クローンコレクション検索の使い方はこちら OriGene Technologies社(メーカー略称:ORI)のTrueClone / TrueORF / TrueORF Gold cDNAクローンなど,遺伝子機能研究に有用な遺伝子リソースを検索することができます。 クローンコレクション検索の使い方はこちら
乳がんは長い年月の休眠を経て、再発、転移する場合が少なくない。その長い休眠の仕組みの一端を、国立がん研究センター分子細胞治療研究分野の小野麻紀子研究員と落谷孝広(おちや たかひろ)分野長らが突き止めた。骨髄中の間葉系幹細胞が分泌する微小な小胞エクソソームが乳がん細胞の休眠状態を誘導しており、その休眠からの目覚めが再発や転移につながることを初めて明らかにした。乳がん治療後の診断などに手がかりを与える発見で、7月1日付の米科学誌Science Signalingオンライン版に発表した。同誌は表紙にイラストでこの成果を伝えた。 乳がんは、日本人女性のがん罹患数で最も多い。標準治療の確立が進んで、生存率の高いがんだが、手術後10年、20年と長い期間を経て再発、転移する場合が少なくないのが特徴の一つで、患者さんにとって不安となっている。この長い年月を経ての再発、転移は、がん細胞の発生の大元であるがん
Izumo(いずも)は、受精の際の卵子と精子の形質膜の融合のために必要とされる分子のうち、精子側で発現するべきものの一つとして報告されたタンパク質であり、その発現は精子に特異的である。アミノ酸配列的には免疫グロブリンスーパーファミリーに属する、ということが示されている。 受精は複数のステップにより仲介されるわけだが、卵子と精子が表面で結合してから接合体形成へと至るのに必要なステップである膜の融合のメカニズムについては未解明部分が多く、関連するタンパク質もなかなか見つかってこなかった。卵子側では2000年に報告されたCD9タンパク質があるが、融合に必要なタンパク質として精子側のものは、2005年に日本の研究者により報告されたこのIzumoが世界初のものである。Izumoはまずマウスで同定されたが、ヒトにもオルソログが存在することが示されている。Izumoに特異的な抗体やIzumoの遺伝子に対
Oct-4 (octamer-binding transcription factor 4) または、POU5F1 (POU domain, class 5, transcription factor 1)は、POU5F1 遺伝子によってコードされているヒトのタンパク質の一つである[5]。Oct-4はPOU(Pit-Oct-Unc)ドメインをもつ転写因子群であるPOUファミリーのホメオドメイン転写因子であり、未分化胚性幹細胞の自己複製に密接に関与している[6]。それ故、Oct-4は未分化細胞のマーカーとして頻用される。Oct-4の発現は厳密に調節されており、その発現の増加ないし抑制が細胞の分化を誘導すると考えられている[7]。 ^ a b c GRCh38: Ensembl release 89: ENSG00000230336、ENSG00000206454、ENSG0000020453
はやいもので、2014年最初の月はもう終わろうとしている、しかし、そのひと月だけでも、幹細胞研究やがん研究に関するニュースがいくつか報じられていた。 ・小分子RNAによって悪性度の高いがんを正常な細胞に転換させる (鳥取大) ・神経幹細胞の分化制御に関わる小分子RNAを特定 (慶應・理研) ・化合物を加えてiPS細胞に似た集団を得る (京都大) だが1月最終週になって、とんでもない報告が飛び出すことになった。それが、理化学研究所・発生再生科学総合研究センター(理研CDB)のグループリーダー、小保方晴子博士らによる「STAP細胞」の報告である。 STAPというのは「Stimulus-Triggered Acquisition of Pluripotency」の略。日本語では刺激惹起性多能性獲得細胞、と名づけられているそうだが、ようするに、「とある細胞に刺激をあたえたら、身体を構成するあらゆる
2013-08-22 芋虫「葉っぱ食べちゃうぞー」 植物「うわー!電気シグナルを伝えて免疫応答しなきゃー!」 科学 蝉コロンリスペクトで柄にもなくこんなタイトルにしてみました。さて以下の論文、自分は植物は門外漢なのですが非常に興味深かったです。解説とかできるレベルではないので面白かったポイントを書きます。突っ込みどころありまくりだと思うので有識者は優しいコメントお願いします。 GLUTAMATE RECEPTOR-LIKE genes mediate leaf-to-leaf wound signalling (Nature, 2013) 害虫による食害と植物免疫葉っぱを虫に食べられると、植物はそれに対抗するために様々な遺伝子を活性化させます。この応答に必須の化学物質がジャスモン酸*1。ジャスモン酸を受け取った植物細胞は免疫に必要な遺伝子の発現をスタートします。 (奈良先端科学技術大学院
【ワシントン=中島達雄】脳を刺激して実際と違う誤った記憶(過誤記憶)を作り出すことに、ノーベル賞受賞者の利根川進・米マサチューセッツ工科大教授と理化学研究所のチームがマウスの実験で成功したと、26日付の米サイエンス誌に発表する。 過誤記憶を人為的に作り出したのは世界で初めて。 人間はしばしば記憶違いを起こすほか、妄想を抱く病気もある。これらの原因はわかっておらず、今回の成果をきっかけに解明が期待される。 利根川教授らは、マウスの脳の奥にある「海馬(かいば)」と呼ばれる部分に光を当て、実験を行った。海馬は記憶に関係すると考えられる。マウスの脳細胞には特殊な遺伝子が組み込まれ、光を当てると活性化、直前の記憶が再生されるようになっている。 このマウスをまず、何もしない安全な部屋に置いた後、形の違う別の部屋に移し、脳に光を当てながら、マウスの嫌いな電気を足に流した。このマウスを安全な部屋に戻すと、
わたしたち人類は、化学の方法論が確立して以来、多種多様、膨大な数の分子を見つけ、また新たに合成してきました。この広大な化合物空間に不可能を可能に変える奇跡の組み合わせがいまだ眠っていると考えられています。 遺伝子導入なしにiPS細胞を作る。今まで多くの人が、それは難しいだろうと考えていました。導入する遺伝子を一部だけ代替したり、あるいは作成効率や作成時間を改善したりすることはできても、全部ひっくるめて取りかえる条件はそう簡単には見つからないし、そもそもあるかどうかも分からない、と。 そして、化学物質だけでiPS細胞の作成を達成。そんな、驚愕の成果[1]が公表されました。山中因子4つのいずれも使用せず、したがってウイルスを使うなど遺伝子導入なしに、マウス体細胞からiPS細胞の作成に成功したようです。7種類の化合物を使った場合は効率0.2パーセントであり、効率はさらに10分の1未満に下がるもの
2013-07-19 超巨大ウイルス「パンドラウイルス」が発見される。 研究 不思議 Science. ゲノムサイズが2Mbを超えていて光学顕微鏡で見えるウイルス.宿主は微生物.ATP合成酵素なんかもないから間違いなくウイルスだそうだ : http://t.co/trK1zlrH78— LIB (@L_I_B) 2013, 7月 18 ほへー、とびっくりしまして、論文:Pandoraviruses: Amoeba Viruses with Genomes Up to 2.5 Mb Reaching That of Parasitic Eukaryotes Science最新号の表紙にもなっております。 研究チームは前にも巨大ウイルスを見つけてて、だいたいアメーバから見つかるので今回もアカントアメーバ狙いで調べています。なんか住みやすいんですかねアメーバ。 そんで新種として見つかった
血液型の分布 「ABO式血液型と民族の文化(民族性)の間に関連性がある」という指摘は私が初めてではありません。し、このことは、すでにある程度認められていることです。しかし、原因は、民族の移動によるものという説で落ち着いているようです。 世界のABO式血液型の分布 先ずは、色々な国、地域、民族のABO式血液型割合を見てください。 注意 ご存知の方も多いと思いますが、色々な地域、民族のABO式血液型の割合というのは、それほど正確なものではありません。調査をするたびにかなりの変動が見られます。 とはいっても、とんでもないほど狂うものでもないので、大雑把な数値、あるいは傾向を把握していただければ、と思います。
サボテングサ属から葉緑体を取り込むウチワミドリガイ 盗葉緑体現象(Kleptoplasty)は、軟体動物の嚢舌目や繊毛虫・有孔虫・渦鞭毛藻で見られる、餌の特殊な利用法である。餌藻類の葉緑体を細胞内に取り込み一時的に保持する現象を言う[1] 。取り込まれた葉緑体が光合成能力を保持しており、取り込んだ個体がその光合成から栄養を得ている場合は機能的盗葉緑体現象(functional kleptoplasty)と呼ばれる[2][3]。クロララクニオン藻などでの葉緑体の二次的獲得と異なり、葉緑体をもともと持っていた個体の核は細胞内に取り込まれない。 渦鞭毛藻[編集] 取り込んだ葉緑体の安定性は種によって異なる。ギムノディニウム Gymnodinium・フィエステリア Pfiesteriaでは数日しか保持されないが、ディノフィシス Dinophysisでは2か月の間安定である[1]。 従属栄養性の渦鞭
サッカーの朗報にたいして、生命科学ではよろしくないニュースが出てきています。 わがくにゲノム創薬の第一人者といわれている京大の薬学の元教授が逮捕されたとのことです。 逮捕の理由はたいへん芳しくないです。 わたくしは,ゲノム創薬の日本の第一人者は東大の中村祐輔教授だとずっと思っていたのですが、この分野はいろいろあって第一人者といわれるかたが自薦他薦でおられるのかもしれません。中村先生は日本のこの分野の体制はまったくなっていないと宣言して、米国に行ってしまいました。大変残念です。日本のこの分野の政府筋としても総責任者と聞いていたので、わたくしもそのニュースに接した時には目が点になったものです。中村先生はその前に朝日新聞とかなりひどく対立していたので、日本のこの分野にたいするきつさに嫌気がさしていたのかもしれません。詳しいことは分かりません。なおゲノム創薬とは、遺伝情報にもとづいての適合した薬を
「植物の『葉』は『根』になれなかったいわば『失敗作』である」、東京大学の研究グループが植物の「葉」ができる詳しい仕組みを初めて明らかにしました。 将来、遺伝子操作によって、葉になる部分を増やすなど、農作物への応用も期待されます。 東京大学大学院の塚谷裕一教授の研究グループは、実験で使われる代表的な植物「シロイヌナズナ」の突然変異を調べていたところ、本来、「葉」となる部分に「葉」と「根」の中間的なものが生えているのを見つけました。 詳しく調べると、葉の細胞分裂に関わるある2種類の遺伝子が欠けていることが分かり、研究グループでは、よく似た構造を持つ別のもう1種類の遺伝子も除去して栽培してみました。 その結果、通常の種から育った株では双葉が伸びてきましたが、遺伝子を除去した株では双葉の代わりに根が生え、今回、除去した遺伝子が、葉をつくるのに必要な遺伝子であることを突き止めました。 「葉」ができる
どもっす。先日のdo演算子についてのエントリーに関しては多数の方々にブクマやスターをいただき大変ありがとうございました。書いてよかったです。。。 さて。 その先日のエントリーに関連して、id:aggren0xさんに面白いエントリーをいただきました。 遺伝統計学における「因果律」の特殊性 このエントリー内でaggren0xさんは、遺伝統計学における「因果問題」は特殊なのではないかと語っておられます。内容を引用しますと: ところで、疫学ではなく遺伝統計学のほうの話で、これは教科書に書いていることではなく(あるかもしれないが記述は見たことがない)、遺伝学者での雑談として「そうだよねえ」と言っていたことなのですが、 「統計学者を悩ます因果律の問題は、遺伝統計学における遺伝的関連・連鎖においては問題にならない。これは遺伝学の特殊な性質である。」 というもの。なぜなら、DNA(遺伝因子が刻まれているも
●立襟鞭毛虫って何? 立襟鞭毛虫は、多細胞生物(後生生物)に最も近い単細胞生物として注目されている。多細胞生物の起源については、従来から①群体起源説(鞭毛虫類の集合・群体化)と②繊毛虫類起源説(単細胞の多核化を経て多細胞化したとする考え)の2説があったが、近年の分子系統仮説からは、①群体起源説が有力と考えられている。 リンク >立襟鞭毛虫はカイメンの襟細胞によく似ていることから、古くから両者の近縁関係が指摘されていたが、最近になって分子系統学的に裏付けられた。 >遺伝子解析の結果、従来、多細胞動物特有だと思われていた遺伝子が立襟鞭毛虫に多数発見されている。 >われわれは、多細胞生物には多細胞独特の遺伝子があって、そうした遺伝子が多細胞らしさを形作っていると信じてきたが、その考えはどうやら捨てなければならないようだ。非常に多数の遺伝子重複が立襟鞭毛虫と動物の分岐以前に起きていたらしい。 リン
動物, 科学, 生殖有性生殖はいろいろコストがかかる。オスとメスがいなければならない。ひとつの種で二種類の個体を産みだすのはいかにも大変そうだ。オスにとってお得な形質がメスにとって不利みたいなコンフリクトも起こる。それに生殖細胞は減数分裂という特殊な細胞分裂がある。ああ、高校で習った時から減数分裂苦手だったなあ。半数体になるのはいいけど、組換えとかなんとかややこしい。なんであんなシステムができたのか僕にはさっぱりわかんない。精子と卵ができたら、受精とそれに辿りつくまでの超めんどくさい過程を経なければならない。ああ、めんどくさい。人類全部は補完しなくてもいいけど、男女くらいは補完しちゃった方がいろいろ楽じゃないかしら。 有性生殖なんで高いコストを払って有性生殖なんてものを採用しているのかといえば、それは多様性のためと考えられている*1。同種内で遺伝情報をシャッフルする仕組み。例えば一組の夫婦
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