今年の4月期に放映されていた蒼井優主演の連続ドラマ『おせん』のことを覚えている方はどれだけいるだろうか? 蒼井優の地上波連続ドラマ初主演作であり、飲酒事件で謹慎処分を受けていた関ジャニ∞の内博貴復帰作としても話題を呼んだが、平均視聴率は9.1%とお世辞にもヒット作とはいえない数字に終わった。 とはいえ、我々はテレビマンでも広告主でもない。数字だけでドラマの質を語るなんてくだらないことだ。視聴率が低くても心に残るドラマはある。『木更津キャッツアイ』は平均視聴率10.1%という「失敗作」(磯山晶プロデューサー)だったが、多くのファンの支持により映画化されて大ヒットを記録している。 では、『おせん』はどうか? 残念ながら、熱烈なファンが大勢いる、という話は聞こえてこない。ならばこのまま忘れ去られてしまう、数多くのドラマのひとつになってしまうのか? 多くの人々にとってはそうだろう。だが