超分子と自己組織化 Self-Assembly(自己集合)やSelf-Organization(自己組織化)という言葉を聞いたことがあるでしょうか? これは、分子などが自然に集まって、より高度な形態を作り出すものです。自己集合と自己組織化のあいだには、非平衡系であるか平衡系であるかという区別はあります(散逸系で有名なノーベル賞科学者プリゴジン博士による)。ただし、ものが集まって新しい秩序を形作るということでは一緒ですので、以下では話を単純化させるため自己組織化という言葉を使っていきましょう。 ものが集まって機能を発揮するということは、超分子化学と同じでです。つまり、自己組織化は超分子化学の重要な部分なのです。ホスト―ゲスト化学のように1つ2つの少数分子が見分けられ集合する化学が1987年のノーベル賞の対象となりました。いくつかのユニットが絡み合ったりした超分子が刺激で動く分子マシンが、20