大学4年の時、研究室で働く助手が私に言った。 「どんな人が高い給料をもらえるのか知っていますか?」 会社に勤めたこともない私は答えられず黙ってしまった。給料の高い人と安い人の違いについて、助手が言ったことは大まかに次のようなことだった。 一番安いのは、「人に言われたことだけをやっている人」。真ん中が「現状を見て何が問題かを見抜き、改善策を提案できる人」だ。そして一番高いのが、「これから先、世の中がどう動くか見越して、今何をすべきかが分かる人」なのだという。 私はこの話を聞いてなるほどと思った。それから20年以上が経った現代でもこの考えは通じると思う。もちろん、起業して成功するには、リーダーシップをはじめとするほかの要素も必要だ。とはいえ、先が読める力というのは、最低限リーダーに必要な要素なのだろう。 周りを見渡し、先を読む力がある人を思い浮かべてみよう。私が真っ先にピンときたのは、マネジメ
![「観察者」の面目躍如!『ドラッカー わが軌跡』:日経ビジネスオンライン](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/05f492a9ba706b05ca8fd61b1840b099fb59fdc9/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fbusiness.nikkeibp.co.jp%2Fimages%2Fn%2Fnbo%2F2011%2Fcommon%2Fnbologo_ogimage.png)