貴重なデータを後世に伝えるための研究が世界で進められている。現代の記録メディアでは、寿命が短く火事などの災害にも弱いため、半永久的にデータを残すことはできない。日立は、石英ガラスに着目し、半永久的にデータの保存を可能とするアーカイブ技術の研究開発を行っている。 事例の概要 背景 歴史的な文化遺産や公文書など貴重なデータ、また、個人的に後世に残したいデータを、長期間かつ安全に保存するというニーズが高まっている。ただし、現在、そのメディアとして使用される光ディスクやハードディスクは、寿命や耐久性の面で十分ではない。そこで日立は、デジタルデータを超長期保存する最先端技術の研究開発に挑戦した。 取り組み 日立は、2008年からデジタルデータの超長期保存をめざした研究に着手。翌年には石英ガラスに着目し、それに記録したデータが3億年の超長期保存にも耐える可能性を示した。そして2011年に京都大学との共