デザイン会社オーシャニクスが提案するモジュール方式の浮遊都市案。(ILLUSTRATION BY OCEANIX/BIG-BJARKE INGELS GROUP) 世界の居住地問題に取り組む国連のプログラム「国連人間居住計画(UN-Habitat)」はこのほど、「持続可能な水上浮遊都市」構想についての会合を実施した。投資家や科学者、そしてビデオ会議システムで繋がったケニアの学生たちが、住居から商業、教育、娯楽まで、施設が整った水上都市の可能性について話し合った。 水上浮遊都市と聞いても、現実味のない話に感じられるかもしれない。 しかし、世界中の沿岸地域の都市は、極端な空間不足に直面しており、その度合は急速に悪化しつつある。(参考記事:「洪水で水源消滅、多くの島が数十年で居住不能に?」) 地球温暖化が進行する中、氷床の融解や海水温の上昇などによって、海水面がこの先数百年にわたって容赦なく上昇