2024年、人工知能(以下、AI)は市民権を得たと言っても過言ではない。でも「仕事を取られそうでちょっと怖い」「どう使っていいかよくわからない」という声もあるだろう。 そんなイメージに逡巡しているうちに、AIは瞬く間に日常生活に広がっている。私たちは、 AIとの関わりを、どのように捉えたらいいのだろうか。 今回は、AIをテーマにした作品を独自のユーモアで展開する作家・品田遊さんと、AIについて言語の観点から紐解く言語学者・川添愛さんをお招きし、AIをどう認識し、どのように関わっているのか、聞いてみることにした。 実は会うのは初めてだというおふたり。前編は、両者のこれまでのAIとの関わりを紐解きながら、普段の使い方について話を伺う。 川添さんと品田さんの出会い おふたりの関係としては、品田さんの著書『名称未設定ファイル』(キノブックス、2017年)が2022年に文庫化されたときに川添さんが解