『正チャンの冒険』の作画家である樺島勝一さんは、マンガの作画家や挿絵画家としての作品だけでなく、デザイナー的な役割でも作品も多数残されています。今回はそのような樺島勝一さんのデザイナーとしての側面について、『心の流浪 挿絵画家・樺島勝一』(弦書房)の著者である大橋博之氏に寄稿していただきました。 アサヒグラフのタイトル文字をデザイン 樺島勝一の肖像写真 椛島家蔵 漫画家は漫画を、イラストレーターはイラストを描くのが仕事で、漫画家が自分の作品であっても雑誌や単行本をデザインすることはあまりない(全くなくはない)。そしてそれはイラストレーターも同様。デザインはデザイナーという職業の人が担当するのが一般的。そこには分業にした方が効率がいい、ということもあるが、デザインのことはデザインの専門家であるデザイナーに任せる方が効果的なデザインに仕上がる、という理由がある。 しかし、挿絵画家といわれる雑誌