安住淳財務相は1日の閣議後会見で、前日行った円売りドル買いの為替介入について、3、4日にフランスのカンヌで開かれる20カ国・地域(G20)首脳会合などの場で「事実をありのままに申し上げる。実体経済とあまりにかけ離れた投機的な対象として円を捉えられては、真面目に働く日本人はどうなるのか」と述べ、歴史的な円高水準の異常さを訴えることで各国の理解を得たい考えを示した。 日本の為替介入をめぐっては、輸出を促進するため自国通貨高を維持したい欧米の先進諸国が厳しい目を向けており、度重なれば批判を招く恐れがある。 これに対し安住財務相は、過度な為替変動や無秩序な動きが経済や金融の安定に悪影響を与えるとした10月のG20財務相・中央銀行総裁会議の共同声明を挙げ、「額に汗して働く実体(経済)をまったく反映しない為替相場が果たして健全なのかという認識はみなさん持っているのではないか」と指摘。日本の行動に理解を