財務省は26日、2010年度から、500円硬貨の偽造防止対策予算を段階的に削減する方向で検討に入った。 500円硬貨の偽造が大幅に減っているためで、年間の削減幅は最大で数億円程度になる可能性がある。 財務省は、10年度予算の概算要求で、更新費を含めた硬貨の発行費157億円を計上しているが、国の財政状況の悪化を受け、今後の査定作業で切り込みたい考えだ。 硬貨は金融機関を経由して日本銀行に集められ、変形したり極端に汚れたりしたものは独立行政法人・造幣局が作り直している。 500円硬貨は、見る角度を変えると「500」の二つの「0」の中に「500円」の文字が浮かび上がる。表面が摩耗するなどして浮き上がる文字が見にくくなると、偽造硬貨と誤解され、取引の現場などで混乱が生じかねないため、他の硬貨に比べ作り直す基準が厳しく、更新費がかさんでいた。 だが、500円硬貨の偽造硬貨は、05年度に約1万4000