5人が死亡した焼肉酒家えびすの集団食中毒事件は、平成23年4月27日の最初の発症者発覚からもうすぐ3年となる。生肉に関する店側のずさんな衛生管理が露呈。国が牛の生レバー(肝臓)の販売、提供を禁じ、食文化にも影響を与えた。「代用品」として注目される豚レバーなどの規制も検討されるが、関係者からは「禁止対象を広げるのではなく、管理徹底などで安全に食べられる方策を示すべきだ」との声が出ている。逮捕「認識甘かった」 京都府の住宅街にある小さな焼き肉店。メニューには「よく火を通してお召し上がりください」との一文が記されていた。「規制対象外のものも含めて生ものは一切出していない」と経営者の男性は話す。 男性は昨年10月、店で牛の生レバーを提供した容疑で逮捕され、罰金刑を受けた。平成24年7月に厚生労働省が食品衛生法の規格基準を改正し、生食用の販売、提供を罰則付きで禁止してから初の逮捕となった。 「メニュ