「貧乏な家に生まれたら、貧しいまま死ぬ」。英国のある政治家は6年前にこう嘆いた。悲しいかな、状況はそれ以来ほとんど何も変わっていない。 スタンダード・ライフ・インベストメンツのリポートによれば、親の収入と子の収入に高い相関関係があるのは英国だけにとどまらず、米国やフランス、イタリアにも当てはまる。北欧諸国やオーストラリア、ドイツ、カナダにもこうした関係は多少なりとも存在する。 これは最も影響を受けている国に難題を突き付けている。このような社会は人的資本を浪費したり、誤って配置したりする傾向があり、労働者はやる気がそがれがちとなり、その結果、生産性が低下する。それに伴う格差拡大は経済成長に有害な影響を及ぼしていることが分かっているとリポートは指摘した。