昨今のCDS(Credit Default Swap)市場では欧州債務危機や東日本大震災の影響により、各種銘柄のスプレッド(保証コスト)が大きく上下するような動向が続いている。スプレッドが大きな銘柄は、債務不履行や倒産などのクレジットイベント(清算事由)が意識され、ニュースでもたびたび取り上げられる。 たとえば、2011年9月13日のブルームバーグニュースの記事では、「金融市場で想定されるギリシャが今後5年間でデフォルト(債務不履行)に陥る確率が98%に急上昇した。」「CDS市場で1,000万ドル相当のギリシャ5年債を保証するコストは、580万ドルの前払い保証料と年間10万ドルの保証料となっており、過去最高。」(*1)と報じられている。後半部分は、「1,000万ドルを保証するギリシャの5年間の保険に加入するための保険料」と置き換えるとイメージしやすいだろう。では、前半の「デフォルト確率98