home > study notes > 古くて綺麗なもの 古くて綺麗なもの――美と考古学的構想力 ■ 注意書き 本論は、若手の研究者が自主的に主催した哲学・思想 若手研究者の会 第7回シンポジウム「美は、どこから、どこへ」(2006年3月19日(日) 京都大学文学部新館第1講義室)にて口頭発表したもの(ごく一部、表現を改変)。シンポジウムの性格上、厳密な文献註はつけていない。また、当日レジュメおよびモニターにて使用した図版類は割愛した。 はじめに シンポジウムの表題「美は、どこから、どこへ」には、「美という概念は歴史的・文化的に制約を帯びたものであり、歴史の中で変化する」という美の歴史性の主張が含まれていると理解できる。しかし、それと並んで以下で考えてみたいのは、「美しいものもまた、歴史の中で変化する」ということである。 ただし、ここでの美しいものとは、something beautif