経営やビジネスのことなど考えたくない、という技術者は少なくない。だが、中には「技術を愛するがゆえに、経営に参画する」技術者も存在する。技術系学生が起業家になる――その背景には、どんな思いが秘められているのか。 「この部屋、以前はピクシブがオフィスとして使っていたんですよ」 代々木の、とあるビルの1室で、若き社長は語る。いつかは自分の会社も、かつてこの部屋を使っていた偉大な「先達」に負けない会社にしたい、と。 特集「学生起業家たちの肖像」。最初に紹介するのは、バーティカルサーチエンジンを事業の柱とするベンチャー企業、フォリフの代表取締役 熊谷祐二氏だ。今年で4期目、社員は自身ともう1人。技術好きの学生は、いかにして起業するに至ったのか。その素顔に迫る。 「年齢は関係ない、やりたいと思ったときにやるべき」 1985年生まれの熊谷氏は、高校生のころ、楽天の三木谷浩史氏や元ライブドアの堀江貴文氏の