強姦(ごうかん)致傷事件を審理している仙台地裁の裁判員裁判で19日、男性裁判員の一人が「むかつくんですよね」と男性被告(39)を法廷で非難した。真剣に反省しているかを確かめようとして、被告の返答が煮え切らないのに憤ったとみられ、裁判長から「もうそのへんで」とさえぎられた。 この裁判員は被告人質問で「逮捕は運がなかったと思っていませんか」「二度と繰り返さないという気持ちはありますか」などと質問し、被告が黙っていると「即答できないのですか」と続けた。さらに「当たり前のことしか返ってこない。もうしませんとか反省してますとか」と述べ、興奮気味に「むかつくんですよね」と声を荒らげた。被告は黙ったままだった。 審理終了後、被告の弁護人は「反省態度を確かめようと、検察官や弁護人ができないような聞き方で真っすぐ被告に語りかけ、言葉がヒートアップしたのではないか。けしからんということはない」と話した。(