東北電力新潟支店は、東新潟火力発電所(新潟県聖籠町)で、発電の障害となるミズクラゲを消滅させる「クラゲ洋上処理システム」を開発した。 夏場の電力の安定供給につながるだけでなく、産業廃棄物であるクラゲの死体を処理する負担も減り、大幅な経費削減が実現できたとしている。 クラゲは、タービンを回す蒸気の冷却水として海水を取水する際、取水口に流入。除去作業は、年間4〜6回、数時間に及び、その間、発電量を4割ほど減らすこともあった。陸揚げされたクラゲは、年間300トンに上った。 そんな厄介者のクラゲの処分を担当していた同社員が2004年、クラゲは密集して滞留すると、徐々に弱り、体内の自己溶解酵素で溶けて消滅することを知った。 そこで、この性質を利用し、クラゲを自然消滅させるシステムを考案した。仕組みは、取水口手前にクラゲをせき止める網と、貯留槽(広さ10メートル四方、深さ2・5メートル)2基を設置し、