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2014年11月17日のブックマーク (2件)

  • 朝早く下町の住宅街を歩いて通勤か通学している途中、不意に昔ながらのオ..

    朝早く下町の住宅街を歩いて通勤か通学している途中、不意に昔ながらのオーソドックスな正油ラーメンべたくなって、たままた通りがかった昔の漫画に出てくる土管が置いてあるような空き地にやたら賑わっているラーメン屋がテントを出していたものだから寄ってみたところ、なぜか一瞬カツ丼を注文してしまいそうになりつつもなんとかカツ丼付きのラーメンセットということで落ち着き、支払いも済ませて券ももらって、さてじゃあ先客もそこそこいるしってんで、店の裏手にある待合広場で呼び出しを待つことになったものの、五分と待たず5、6人の先客とともに呼び出され、券と引き換えに手渡された名刺大の手書きのメモに、「申し訳ありませんが、皆様は『ラーメン詐欺』にまんまと引っかかってしまわれました」などと書かれており、テントに引き返すもあれほどの賑わいが嘘のように人っ子一人おらず、寒空のだだっ広い空き地にぽつんと掲げられていた看

    朝早く下町の住宅街を歩いて通勤か通学している途中、不意に昔ながらのオ..
  • キリンです

    この年齢になっても声が上から降ってくるというのはどこか困惑してしまう。 「君が……」 「ええ、キリンです」 みぞおちのあたりに私の顔があるので、私は彼女の顔を見上げる。話で聞いていたのよりも遥かに背が高い。二メートルは軽く越しているんじゃないか、と思う。もっともそんな私の当惑をよそに、彼女はニコニコと笑っていた。 「まあ、とりあえず入って」と言い、私は自室に案内した。 「おじゃまします」 彼女が入るとそれだけで急に部屋が狭くなってしまった気になる。取りあえず座布団を用意する。この日に備えて部屋の掃除は抜かりなくやった。生ゴミを捨てた。消臭剤を撒いた。カーテンまできちんと洗った。生まれて初めての体験なので、部屋の掃除をしている段階で既に興奮してきた。でも、目の前に公称二メートル五十センチの女の子がいると思うと、複雑な意味で興奮してしまう。 「まあ、とりあえずビールでも」 「あ、ありがとうござ

    キリンです